義父の介護

介護イメージ

久しぶりに乗ったバスは、義父が入っていた有料老人ホームに行く時に乗っていたもの。
そのため、今日はその頃のことをいろいろ思い出しました。

十数年前はまだ金融機関も緩やかで、家族用のキャッシュカードを作ってもらい、義父の口座も私が自由に出来ましたから、ホームの入居の費用もそこから出せました。確か1000万円前後だったと思います。
だいたい月に25万円くらいはホームに払っていたましたが、ほとんどを年金でまかなえましたので、月々の支払いにも困りませんでした。今なら考えられませんね。

義母が本当につましくしていましたので、高卒のサラリーマン家庭でもシッカリと蓄えていました。母が亡くなった後、義姉が見せてくれた家計簿は細かく丁寧に書かれていました。

そのおかげで私たちは経済的に負担することもありませんでした。
ただ、最後に病院に入院した時は、差額ベッド代と老人ホームとダブルで支払いましたから、月に100万円近い出費になり、これが長く続いたら大変なことになる。私たちも負担しなければと高額の出費に脅えました。

介護費用は誰がだすのか?

基本的には、自分の介護費用は自分で負担すべきだと思います。
子供が負担した場合、子供の将来のお金に手をつける事になってしまいます。すると、その先にも経済的負担の皺寄せをすることになっていきます。

大切な両親です。
でもお金には限りがあります。

元気なうちから、家族で介護費用をはじめ老後のお金の話を是非しましょう。
みんなが幸せに暮らすためにはかかせません。

次に介護は誰がするのか?
プロの力も借りることも必要だと思います。

義父は本当に丁寧に介護してもらえました。
脳梗塞で右半身麻痺、言語障害もあり、話すこともできませんでした。

ある日、訪れると足湯の真っ最中。担当の方がこんなふうにおっしゃるのです。「見て!見て!このきれいな足!男の人でも毎日クリームを塗るとこんなにすべすべ!」。すね毛のない義父の足は本当にきれいでした。

「なんでそこまで出来るの?」と言う私に、「仕事だから。自分の親には出来ないわよ。」なんて笑っていらっしゃいました。

何もしていない私はただただ頭が下がりました。

数年後、義父が亡くなった時には、その方は遺体にすがって泣いて下さって、その姿に叔母たちも「まるで後妻さんをもらったみたい。お父さん幸せね。」なんて言っていました。私より10歳くらい上できれいな方でしたから尚更です。

葬儀の際もホームのスタッフが紺色のトレーナーのまま交代で来て下さって、知り合いの少ない東京でも寂しいお葬式にならず、本当にありがたいことでした。

自宅で介護すること。
それがベストだとおっしゃる方もいますが、果たしてそうでしょうか?

介護の知識もない嫁が中心になって、自宅で介護することは多大なストレスや諍いの元になるのではないでしょうか?
正解はありません。
ケースバイケースでもあります。

ただ、我が家の場合は老人ホームにお世話になったことは、大正解だと全員思っています。
これは義父が病弱ながら真面目に働き、義母がつましく暮らしきちんと貯蓄してくれたおかげで出来たことです。そして、義姉も親戚の人たちも私たちの選択に何も意見を言わなかったことも大きかったと思います。

今更ながら、全てに感謝です。

いつまでも今と同じ収入がありわけではありません。年金も義父たちのようには貰えません。老後は元気なら元気でお金が必要ですし、具合が悪ければ、なおのことお金がかかります。それは分かりきっていることです。

将来の自分や家族が苦労しないように、辛い思いをしないように、今、手を打てることは今のうちにする!

先延ばしにすれば、最悪の状況が待っています。

「お金で解決できることはお金で解決する。」
これがなにより家族みんなが幸せに暮らす一番手っ取り早い方法です。
そして、お金があれば、自宅で介護するか、ホームにするか、選択できるのです。

「お金が貯められない。」なんて言わない!

「お金は貯まるもの」なのです。
貯まらないと思うから、貯まらない。
貯まると思えば、貯まるのです。

だって、貯まらない人は何もしないで、使ってばっかり。

貯めている人は、小さな積み重ねをちゃんとやっています。

子供たちに残す必要はありませんが、最後まで自分にかかるお金は自分で賄いましょう。

国が借金まみれで、私たちも子供のお金まで使っていたら、子供や孫の時代はとんでもないことになります。
まずは私。そして我が家。
最小単位から、やることやっていきましょう。

介護費用の準備の方法もアドバイアスしています。

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