「年金だけでは暮らせない」と言う前に

「年金だけでは暮らせない」
そんな声をよく耳にします。
確かに、物価は上がり、食費も光熱費も以前よりずいぶん高くなりました。医療費や介護費用など、年齢を重ねるほど気になる支出もあります。
少子高齢化が進む日本では、年金制度の将来に不安を感じるのも無理はありません。
年金だけでは生活費が足りず、退職後も働き続ける方がいらっしゃいます。
一方で、働くことが生きがいや社会とのつながりになり、元気の源になっている方もたくさんいらっしゃいます。
同じ「老後も働く」でも、働きたいから働くのと、働かなければ暮らせないのとでは大違いです。
では、ここでちょっと考えてみてください。
現役時代と同じ水準の収入を、老後も年金で受け取れるとしたら、現役世代はどれだけの保険料を負担することになるのでしょうか。
現在の厚生年金保険料率は18.3%。これを会社と従業員が半分ずつ負担しています。
年金は、自分が払った保険料をそのまま積み立てて受け取る仕組みではありません。
現役世代が納める保険料などで、その時々の高齢者の年金を支える仕組みです。
年金をもっと増やしてほしいという気持ちはわかります。
でも、その財源を誰が、どのように負担するのかという問題も忘れてはいけません。
そして、私がもっと気になることがあります。
「年金だけでは暮らせない」と言いながら、
そもそも、毎月いくらで暮らしているのか、わかっていない。
自分が将来いくら年金を受け取れるのかも、知らない。
そんな方が意外と多いのです。
ちょっと厳しいことを言いますが、
国に文句を言う前に、まずは自分の数字を知りましょう!
月々の生活費が20万円なのか、30万円なのか。
年金が月15万円なのか、20万円なのか。
この数字がわからなければ、老後にいくら足りないのか、どれだけ準備すればいいのかもわかりません。
反対に、数字がわかれば、必要以上に不安になることもなくなります。
そこで、まず確認していただきたいのが「ねんきん定期便」です。
お手元にあれば、ぜひ開いてみてください。
「どこにしまったかわからない!」
そんな方も大丈夫。
日本年金機構の「ねんきんネット」で、ご自身の年金情報を確認できます。
ねんきんネットでは、これまでの年金加入履歴や保険料の納付状況、将来受け取れる年金の見込額などを確認できます。
さらに、受給開始年齢や今後の働き方など、条件を変えたシミュレーションもできます。
マイナンバーカードをお持ちなら、マイナポータルから連携する方法もあります。
▶ マイナポータル
老後のお金の不安を減らす第一歩は、資産運用でも節約でもありません。
まずは、自分のお金の現状を知ること。
年金制度に期待することと、自分自身で準備すること。その両方を考えていきたいですね。
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お会いできるのを、楽しみにしています。

