夫の借金

アラフィフの女性のご相談を受けることが多いせいでしょうか、
「主人が借金をしていて、老後の生活を考えると不安でしかたありません。」
というご相談は意外に多いものです。

借金と聞くと収入が少ないことが原因と想像されるかもしれませんが、
ご相談にいらっしゃる場合、高学歴でまあまあの収入を得ているケースがほとんどです。

収入が多ければ、支出も比例して大きくなります。
生活全体が少しずつ膨らんで、気が付いたら、収入だけでは足りなくなり、借金をしてしまったというところでしょうか?

私たち女性がお金の勉強をしてこなかったように、男性もお金の勉強をしていません。
ましてや、今の男性は妻や子を守るという意識を持つことも大変で、結婚して長いアラフィフの奥様へのそんな気持ちは無いに等しいのが現実かもしれません。

更に、女性は歳とともにしっかり逞しくなりますから、「妻が何とかしてくれる。」
こんなふうに思い、いろいろな言い訳をし、罪悪感さえ胡麻化してしまうようです。

以前、「しくじり先生」という番組でカンニングの竹山が結婚する前に奥様から借金をしていた時の気持ちを話していました。
悪いなんて、ぜんぜん思っていなかったそうです!
ビックリしましたけど、「借金」というものは人をそんなふうに変えてしまうものかもしれませんね。

さて、ご相談者さんはどうしたらいいのでしょう?
お金のことは、借金がなくても夫婦で話合うのは難しいものです。
まして、夫の方は負い目がありますから、話し合ったら、まず逆切れします。
言葉だけでなく、手をあげるかもしれません。
では、このまま悶々とした気持ちを抱えたままずっと暮らすのでしょうか?
夫が亡くなるまで我慢すればいい話ではありません。
借金があるということは、貯えは殆どないということです。
奥様の老後はどうなるのでしょう?

キチンと自分の気持ちをぶつける。
大喧嘩になるかもしれません。
いえ、大喧嘩するべきではないでしょうか?

黙っていては何も変わりませんし、状況はますます厳しいものになります。
しかし、事を荒立てるのは怖い・・・
それは、自分の収入が少ないから、一人では暮らしていけないと考えたり、
子どもや親のことなどいろんなことが頭をよぎるのでしょうね。

ご相談者さんの人生です。
ご自身でどうするか選択すればいいと思います。
結局、私はお話を聞いて終わり。
お役に立てなくて、やりきれなさでいっぱいになります。

夫の借金。
いろんなケースがありますから、これがパーフェクトな解決策というものはありません。
でも、なんとか借金をする前に阻止したいですよね。

そのためには、夫のお金の出入りをちゃんと見ていることが大切ではないでしょうか?
そのためには、やはり家計簿を付けて、金額の動向をチェックすることです。
夫の小遣いと暮らしぶりに日頃から注意すること。
そして、問題が大きくなる前にちょこちょこ感じていることを伝える。
当然、うるさがられて口論になるかもしれません。
しかし、それが抑止力にはなると思うのです。

配偶者はうるさいものです。
夫婦でも親子でも家族は常に仲良しではありません。
だけど、そのうるささは夫婦であり、親子なんでしょう。
他人には関係ありませんから。

夫婦。
これは人生の課題です。

お金。
これも人生の課題です。

きっと、死ぬまで私たちはこの課題に取り組んでいくのでしょうね。



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