「超富裕層」を銀行が奪い合う時代に、私たちが考えたいこと

こんにちは
ファイナンシャルプランナーの深川恵理子です。

8月17日の日経新聞のこんな記事が目に留まりました。

「メガ銀、『超富裕層』を争奪 三井住友は営業担当者2倍」

大手銀行が、5億円以上の金融資産を持つ「超富裕層」に向けた営業を、ますます強化しているという記事です。

野村総合研究所によると、国内で金融資産を5億円以上持つ「超富裕層」は、2023年時点で約12万世帯。

全世帯のわずか0.2%ですが、その金融資産額はなんと135兆円。

全体の約1割にもなるそうです。

株価や不動産価格の上昇に加えて、相続によって資産がまとまるケースも増えています。

そこでメガバンクは、

  • 資産運用
  • 相続対策
  • 不動産
  • M&A
  • 事業承継
  • 企業オーナーの資産管理

などを、銀行・証券・信託が一体となってサポートし、「一族全体のお金」を囲い込もうとしているわけです。

銀行は「お金を貸す」から「お金を預かる」へ

私はこの記事を読んで、

「銀行のビジネスモデルが大きく変わってきたな」

と感じました。

これまで銀行といえば、

「預金を集めて、企業や個人にお金を貸す」

というイメージが強かったですよね。

ところが今は、金利上昇や人口減少などもあり、単純に「お金を貸して利息を得る」だけではなく、

「お客様のお金をどう管理し、どう運用し、どう次の世代につなぐか」

というところに、ビジネスの軸が移っています。

だからこそ、超富裕層には専任担当者をつけ、銀行・証券・信託を横断してサポートする。

1件のM&Aや事業承継で、数千万円~数億円の手数料になることもあるそうです。

銀行にとっては、とても魅力的な市場ですよね。

でも、私は「超富裕層だけの話」ではないと思っています

「5億円なんて持っていないから、自分には関係ない」

と思われるかもしれません。

でも、実はそうでもありません。

これから私たちが考えなければならないことも、基本的には同じだからです。

たとえば、

「老後のお金をどう運用する?」

「退職金をどう置いておく?」

「親から相続したお金をどうする?」

「自宅を売却したら、そのお金をどうする?」

「子どもにどのように財産を残す?」

「保険と預貯金とNISAをどう組み合わせる?」

こうした問題は、資産が5億円なくても、十分に起こります。

そして、資産が大きくなるほど、

「何を買うか」よりも「どう整理するか」

が重要になってきます。

お金持ちほど「お金の置き場所」を考えている

FPとしてたくさんの方のお金を見てきましたが、

「お金がある人=投資が上手な人」

とは限りません。

むしろ大切なのは、

自分のお金が、今どこにあって、何の目的で、いつ使う予定なのかを把握していること。

そして、

「増やすお金」
「使うお金」
「守るお金」
「残すお金」

を分けて考えることです。

これは5億円の人にも、500万円の人にも共通します。

金額が違うだけで、考え方は同じなんです。

「資産格差」が広がる時代だからこそ

今回の記事でもう一つ気になったのが、

金融資産を持っている人と、そうでない人の差が広がっている

ということです。

日銀のデータでは、10億円以上の定期預金残高が大きく増える一方、300万円未満の残高は減っているとのこと。

もちろん、これだけで「富裕層はますますお金持ちになり、そうでない人は貧しくなっている」と単純には言えません。

でも、資産を持っている人ほど、

  • 運用する
  • 税金を考える
  • 相続を考える
  • 資産を分散する
  • 専門家を活用する

という行動を取りやすいのは事実です。

だから私は、

「お金持ちになってから、お金のことを考えればいい」

ではなく、

「お金が少ないうちから、お金のことを考える習慣を持つ」

ことが大切だと思っています。

銀行に任せきりにしないことも大切

そして、FPとしてもう一つお伝えしたいことがあります。

銀行が悪い、という話ではありません。

銀行にも証券会社にも保険会社にも、それぞれ得意分野があります。

だからこそ、

「銀行に勧められたから」
「証券会社に勧められたから」
「保険会社に勧められたから」

ではなく、

「自分は何のために、このお金をどうしたいのか?」

を先に考えてほしいのです。

金融機関にとって、お客様は「大切な資産を持っている人」であると同時に、「手数料を生む大切なお客様」でもあります。

だからこそ、

金融機関の提案を聞く前に、自分自身のお金の目的を整理しておく。

これがとても大切です。

「お金持ちになる」より「お金を味方につける」

私は、FPの仕事をしていて、

「もっと早く相談してくれたらよかったのに」

と思うことがあります。

資産が何千万円、何億円になってからではなく、

まだこれから資産を作っていく段階から、

「我が家のお金はどうなっている?」

と考えてほしい。

NISAを始めることも大切。

保険を見直すことも大切。

でも、その前に、

自分のお金の全体像を知ること。

ここから始めてほしいと思っています。

超富裕層をめぐってメガバンクが競争する時代。

これは、一部のお金持ちだけの話ではありません。

「お金をどう持ち、どう育て、どう使い、どう残すのか」

これからは、一人ひとりが自分のお金について考える時代なのだと思います。

「私のお金、ちゃんと整理できているかな?」

そう思った方は、まず一度、預貯金・保険・NISA・不動産などを全部書き出してみてください。
【資産一覧表】を作ってください!

お金は、増やす前に「見える化」する。

これが、ふかえり流のお金との付き合い方です。

今日も最後まで読んでくださって、ありがとうございました。

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【日 時】2026年9月15日(火)10:30~12:30
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